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マカダミア農園での豊かな暮らし 〜愛犬との日々〜

コロナ禍でペットを飼い始めたという話、よく耳にします。人と人との距離が急に遠のき、先の見えない日々の中で、ペットの与えてくれる真っ直ぐな愛情や、マイペースに過ごすそのくったくない姿に癒された方もきっと多いでしょう。そして改めて、自分の目指す理想のライフスタイルや未来というものを再考した人も、ぐんと増えたのでは。「好き」を仕事にしながら、同時に愛するペットと過ごす時間も大切にしているマカダミア農園で働く方々。穏やかな風景を切り取ってみました。

マカダミア農園での豊かな暮らし 〜愛犬との日々〜

コロナ禍でペットを飼い始めたという話、よく耳にします。人と人との距離が急に遠のき、先の見えない日々の中で、ペットの与えてくれる真っ直ぐな愛情や、マイペースに過ごすそのくったくない姿に癒された方もきっと多いでしょう。そして改めて、自分の目指す理想のライフスタイルや未来というものを再考した人も、ぐんと増えたのでは。「好き」を仕事にしながら、同時に愛するペットと過ごす時間も大切にしているマカダミア農園で働く方々。穏やかな風景を切り取ってみました。

オーストラリアの東海岸沿いには、多くのマカダミア農園が点在しています。

雄大な農園で、元気に今日も走り回っているのは…ワンちゃんたち。なんでもマカダミア生産者には愛犬家がとても多いとか。パトロールしているつもりがいつの間にか遊んでしまったり、いたずらしちゃったり、でもそれもまたご愛嬌!賑やかなマカダミア農園のムードメーカーたちをご紹介しましょう。

🐾 レッド(リンデンデール・ニューサウスウェールズ州)

マカダミア生産者ロス・アーネットさんと愛犬レッド

レッドマン(略してレッド)は、もうすぐ7歳になるオーストラリアンケルピーです。この犬種は牧羊犬としてのルーツがあり、広大な草原を走り回るタフな運動神経の持ち主。生後10週間ほどで、飼い主のロス・アーネットさんの元にやってきました。

「とにかく農園にやってくるお客さんたちに大人気なんです。遊んで!と言わんばかりに、お客様の足元におもちゃをぽとりと落とすんですよ。そのおもちゃを投げれば…もうあっという間に懐いてしまいますよ」とロスさんは話します。

「レッドは僕らにとって、農園の大切な仲間。ネズミを追いかけたり、気がついたら思ったらボールを見つけてはしゃいでいたり。園内をクンクンと嗅ぎ回りながらレッドが嬉しそうに僕の横を行ったり来たりする。こうして雄大な土地を一緒に散歩していると、言葉にならない絆を感じます」とロスさんは優しい眼差しで語ります。

レッドにはとても賢い一面もあるようです。ボールを投げるときに「ラストワン(これで最後だよ)」と言うと、ボールを拾いにいったまま戻らず、ゴロンと一休みするのだとか。

弾ける笑顔が素敵!ロスさんとレッド

また、誰かがカート(農園内を走るゲーター)に乗ると(あるいはカートという言葉を口に出すと)、それに反応し、カートに飛び乗ってきます。しかも自分のお尻がペダルの邪魔にならないように、ちゃっかりよけて足元に座るんですって!

「ひとたびカートが走り出すと、風に耳をたなびかせ、私の脚に頭を乗せます。時折撫でてやると、気持ちよさそうに目を細めて。でもカートが停車した途端、誰よりも早く飛び降りるので、助手席の人は気をつけないといけません。レッドと共に転げ落ちることになってしまうかも!」と冗談まじりに話します。

そんな好奇心旺盛なレッドですが、見知らぬ車が農園に入って来ると必死で吠えて守ろうとしてくれる、そんな忠誠心溢れる一面も。でもひとたび車から人が降りてくると、すぐに喜んで駆け寄って行ってしまう。

「ここだけの話ですが、レッドは家には絶対に入ってこないんです。猫を2匹飼っているのだけれど、レッドは少し苦手みたいだ。家の中で猫に遭遇するくらいなら、たとえ嵐の夜でも犬小屋で気ままに過ごす方が気楽!ってことかな」と笑いながら話すロスさん。大切な相棒のことを語る表情はどこまでも優しいのです。

🐾 テッド(ナシュア・ニューサウスウェールズ州)

続いてご紹介するのは、8歳の小さなチョコレート・ラブラドゥードル、テッド。ニューサウスウェールズ州のノーザンリバーズで、ウェンディとロブが経営するマカダミア農園(@yandillamacadamiafarm)で暮らしています。

テッドは「とてもフレンドリーで愛情深く、農園にたくさんの喜びをもたらしてくれるの」とオーナーのウェンディさんは話します。

「四輪バイクに一緒に乗って、一人前に農園の見回りに同行するのよ。ネズミ捕りが得意だと自分では思っているみたい。でもここだけの話、今まで1、2匹しか捕まえられたことがないの!追いかけているのか、おふざけしているのか分からない、そのおどけた姿にいつも笑ってしまうのよ」とテッドの様子を語ります。

ウェンディさん曰く、どちらかというとテッドは「いたずらっ子」というよりは「人懐っこい」タイプ。来園した業者さんたちに走り寄り、ペロペロと舐めて大歓迎する愛嬌たっぷりな性格です。

「もうお分かりかと思うけど、テッドは仕事熱心!というよりは、ベランダに足を広げて寝そべり、農場の様子を観察するのが大好き」なのだそう。マイペースに過ごすその姿がきっと、マカダミア農園の風景の一部になっていることでしょう。

「最近、ジャックラッセルのルビーが家族に加わったの。先輩のテッドは彼女に優しく、穏やかに接しているわ。でも近いうちに、逆にルビーがテッドにネズミの捕り方を教える日が来るかも!」

そして改めてテッドの最大の魅力について「彼の愛情の深さと純粋な忠誠心です」とウェンディさんは続けます。

豊かな農園ライフの様子

「テッドは利口だけれど農作業にはあまり向いていないタイプかもしれないわね!大きな機械音の響く作業場でグースカ昼寝できる自由気ままな性格。うるさくないのかしら、と思い一度イヤーマフをつけようとしたことがあるのですが(写真上左)ほんの数秒で外してしまったわ。でも記念の一枚が撮れたのでよかった、としておきましょう」

ありのままのチャーミングな様子がみんなを笑顔にするテッド。ウェンディさんのマカダミア農園からは暖かい笑い声が今にも聞こえてきそうです。

🐾 ナルとルナ (アルストンヴィル・ニューサウスウェールズ州)

マカダミア農園で働くエレノアの2匹の子犬、ナルとルナ

最後にご紹介するのはナルとルナ。精悍なルックスが印象的です。

ナルは6歳のオスで、ボーダーコリーとオージーシェパードのミックス。毛色はブルーマール(グレーや白、黒がマーブルのように入り混じった複雑な色味)で、足が3本。もう一匹のルナの毛色は黒と白。4歳のメスで、ボーダーコリーとケルピーのミックス。

「ナルは子犬の頃から飼っていて、大学在学中もずっと一緒でした。色々な農業分野を転々としていた私と共に引っ越しを繰り返し、まさに相棒のようにいつも一緒にいてくれました。現在はこの農園での生活を満喫しています」とマカダミア農家で働くエレノア・レヴェルさんは話します。

「ルナは、というと一年ちょっと前に、街中に住むとある家族から譲り受けました。運動量が思ったより必要な犬種なので、都会で飼うには環境が向いていなかった。うちにやってきてからは、農場で1日中走り回っています」

彼らは農場で働くスタッフの、時には癒しとなり、時には仲間となって士気を高めてくれる尊い存在ですが、実はネズミハンターであることも大きな助けになっている、と話します。

「ナルはネズミを見つけるのがとても上手。ルナと良いチームワークで仕事をしてくれるの。ネズミが隠れている場所をナルが見つけ、ルナがネズミを掘り出したり、木の上に登って追いかけたりして、見事な分担で仕事してくれるのです」

人生を共にしてきたナルは、エレノアがとにかく大好き。例えそれがサーフボードでもジェットスキーでもバイクでも、とにかくエレノアが乗っていれば一緒に乗りたい!なんでも一緒にやってみたい!と好奇心が旺盛です。「ナルは、私がやっていることは何でもやりたがるわ、きっと私が滝から飛び降りたとしても、ナルはついてきてしまう!」二人の絆の深さが垣間見える瞬間です。

マカダミア農園でのナルとルナの働きぶりは素晴らしい様子。

農園に見知らぬ人が来た時には警報代わりになってくれるし、留守のときには良い番犬として守ってくれる。トラクターに一緒に乗るのも好きだし、夜中まで忙しく働いている私たちが寝ないようにも見張ってくれる。本当に心強い存在だと、誇らしげにエレノアさんは話します。

でも犬はやっぱりいたずらが大好き。最も困るのは「近所に実っているアボガドを勝手に採ってきてしまうこと」さらに「何時間もかけてデコレーションした手作りケーキをパクッと食べてしまうこと」だと話すエレノアさん。

食いしん坊の二匹は、ランチタイムや休憩中も口の横からヨダレを垂らし、足元にやってくるようですよ。愛犬家の皆さんなら、ナルとルナをどうしても叱りきれないエレノアの気持ちもよーくわかりますよね。

「ナルは佇まいが美しく、とても愛情深く、優しい。一方ルナはとても愛らしく、スキンシップが大好き。ルナは私が今まで出会った犬の中で、最も足が速く、最も高くジャンプができ、最もエネルギッシュ。そして2匹ともとても賢い。この2匹と共にいることで私たちはより幸せだと感じます。彼らと一日中一緒にいられるこのマカダミア農園の仕事が大好きです」

まとめ

オーストラリアのマカダミア農園での豊かな働き方をご紹介しました。このように愛する場所で、愛する者と共存しながら、さらに仕事にもプライドを持って取り組める…素敵なロールモデルですよね。優しい空気や人に育まれたマカダミアナッツは栄養も豊富。口に含むと心もほろりとほどけていきそうです。

【注意】犬にマカダミアナッツを与えることは非常に危険です。愛犬がマカダミアナッツを食べた可能性がある場合、すぐに動物病院を受診してください。生のナッツ、ローストしたナッツにいずれにも、犬に筋力低下や虚脱、関節の腫れや痛みなどを生じさせる危険性があります。通常は生命に別状はないとされていますが自己判断はせず、受診をするようにしてくだい。

■参考記事

https://www.jkc.or.jp/archives/world_dogs/2832

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