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育まれるレガシー:クレイグ&バーバラ・ヴァン・ルーエンの軌跡

1998年、農業への深い情熱と持続可能な未来を実現するという夢を抱いて、南アフリカからオーストラリアに渡ってきたクレイグとバーバラのヴァン・ルーエン夫妻。ライチやイチゴなど様々な作物の栽培に長年携わった末、彼らは農業への愛情と環境への取り組みを融合させた作物であるマカダミアナッツに真の天職を見出しました。

育まれるレガシー:クレイグ&バーバラ・ヴァン・ルーエンの軌跡

1998年、農業への深い情熱と持続可能な未来を実現するという夢を抱いて、南アフリカからオーストラリアに渡ってきたクレイグとバーバラのヴァン・ルーエン夫妻。ライチやイチゴなど様々な作物の栽培に長年携わった末、彼らは農業への愛情と環境への取り組みを融合させた作物であるマカダミアナッツに真の天職を見出しました。

2008年に初めて植えたマカダミアの木8000本から始まったヴァン・ルーエン夫妻の果樹園。今では200ヘクタール以上に広がる中、10万本以上の木が立ち並び、オーストラリアで最も愛されるナッツの一つを生産しています。

クレイグとバーバラにとって、マカダミアは単なる生活の糧ではなく、大地への恩返しをする手段でもあります。
「自然を大切にすれば、自然が多くの仕事を引き受けてくれる」とはクレイグの言葉。この哲学が彼らの農園経営のあらゆる側面に息づいています。

マカダミア生産者:クレイグ・ヴァン・ルーエン 2016年

持続可能な農業の実践を誇りとしている彼らは、グレートバリアリーフへの栄養塩流出を減らすために土壌の炭素量を増やす取り組みから、先駆的な総合的病害虫管理の導入まで、単にナッツを栽培しているだけでなく、生態系を育んできました。

また、この果樹園には、ヨーロッパやオーストラリア在来種のミツバチなど有益な昆虫や在来の受粉媒介者が溢れており、彼らの息子たちがその世話を担っています。

次世代の担い手-2024年

さらに、ヴァン・ルーエン夫妻は、農業哲学の一環として自然再生(リワイルド)も取り入れており、過去6か月間で500本の在来樹木を植樹し、さらに数百本を追加で植えようと計画しています。

この植樹により重要なミツバチの回廊が形成され、受粉生物が繁栄できる環境を確保すると同時に、地域の生物多様性が豊かなっていくのです。
クレイグ曰く「1本わずか5ドル、でもその恩恵はコストをはるかに上回る」とのこと。そして、こうした取り組みが既に業界の他の人々にも影響を与えていると指摘しています。

クレイグとバーバラにとってのマカダミアナッツ栽培、それは単に美味しいナッツを生産することのみならず、持続可能性、家族、そして土地との絆というレガシーを育むことなのです。

彼らの物語は、オーストラリアの農家が国民を食で支えるだけでなく、次世代のために自然の宝を守り続けている証でもあるのです。

在来樹種による農場の自然再生-2024年

まとめ

今回のコラムはいかがでしたか。

大地が命の源ともいいますが、オーストラリアや日本だけではなく、地球に生きているすべての人々に関わる環境問題。今夏の異常な暑さを体験した今こそ、一人一人や地球について、行動、思いを新たにして取り組まなければ、思い描く明るい未来が遠のいてしまいそうです。

裏返せば、今が何かを変えられるギリギリの転換期なのかもしれません。様々な課題はあるものの、誰か一人の思いが、周りの意識を変えさせ、さらに波及していけば、地球環境も持続可能な未来も手に入れられるかもしれないという、希望を見いだせた素敵なファミリーのお話しに勇気づけられました。

 

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