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マカダミア&チョコレート-至高のペアリングと共に味わう3つのサイドストーリー

2月はチョコレート好きにはたまらない季節。中でもマカダミアナッツとチョコレートは誰もが認める安定のペアリング多くの人々を魅了し続けています。
これらの食材を紐解いていくとそれぞれの歴史は実は長く、遠い昔に発見され、当時の人々に大切に扱われてきたことが分かっています。今回はマカダミアナッツとチョコレート、そしてそれらにまつわるちょっとしたミニストーリーをお届けします!

マカダミア&チョコレート
至高のペアリングと共に味わう3つのサイドストーリー

バリエーション豊かな商品が店頭に並ぶ2月はチョコレート好きにはたまらない季節。中でもマカダミアナッツとチョコレートは今ではすっかり定番のペアリング、誰もが認める安定の美味しさで多くの人々を魅了し続けています。

これらの食材を紐解いていくとそれぞれの歴史は実はとてつもなく長く、遠い昔に発見され、当時の人々に大切に扱われてきたことが分かっています。ということで、今回は素晴らしいハーモニーを生み出すマカダミアナッツとチョコレート、そしてそれらにまつわるちょっとしたミニストーリーをお届けします。

それぞれの始まりのお話

マカダミアナッツは6千万年前に現在のニューサウスウェールズ州北部とクイーンズランド州南東部の亜熱帯雨林で誕生しました。その頃熱帯雨林には先住民であるアボリジニの人々が住んでおり、マカダミアは大変貴重なごちそうとして扱われて大切に保存されてきたといわれています。部族間でも取引されており、儀式の際の特別な贈り物としてアボリジニのお祭りなどで使用されていたとも。

その後1850年代に植物学者らが熱帯雨林で美しいマカダミアの木々を発見、1880年代に初めてのプランテーションが行われるもののその固すぎる殻を割るのが困難であった為、商業的な栽培が実際に実現したのは1954年ころとされています。

一方、諸説ありますがチョコレートの原料であるカカオ豆は5千年以上前メソアメリカ(現在のメキシコ南部からグアテマラ、ベリーズ、エルサルバドル、ホンジュラス西武、ニカラグアの一部)で生まれたとされています。その後マヤ文明がカカオ豆の栽培を始め、主に神々への貢物や儀式の献上品や貨幣として利用したと推測されています。その後14世紀の建国されたアステカ王国(現在のメキシコシティ)時代においては年貢の一種として使用され、経済力を象徴する大変貴重なものだったとされています。

マカダミアとカカオ…地球の裏側で、それぞれの時の中で、非常に貴重な食材として大切に扱われていたという共通点を発見!ここから何千年もの時を経て、今の味と形、バリエーションへと発展していったのです。

マヤ時代には貴重な飲料だった!?ココアのお話

さぁ、この時代にもう少し踏み込んでみていきましょう。

マヤやアステカの文化では、カカオは飲料で摂ることが一般的だったよう。発酵させて乾燥させたカカオ豆を弱火で煎り、石の綿棒のようなものですり潰してドロドロの状態に。実際にマヤ時代に描かれた絵文書には座した神々がカカオのさややカカオ豆を山盛りにした皿を持つ姿が見られ、カカオをすり潰す道具や絵文字が描かれた壺なども出土しているとか。

またこのままだと苦いので、そこに唐辛子や香辛料を組み合わせて水や湯に溶かしてドリンクで摂っていたという説も残っています。階級が高い人々の結婚式ではこのカカオ飲料はシャンパンのような役割を果たしていたとも!おめでたい場面で美味しく杯を交わしていたと想像するだけで一気に当時の人々に親近感が湧いてくる気がしますよね。

そんな霧に包まれた先史時代に思いを馳せながら現代風にアレンジしたマカダミアココアをいただくひとときはいかがでしょう。カカオ固形分90%のダークチョコレートを温かいマカダミアミルクで溶かして少量の砂糖で味を整えれば出来上がり。まろやかなマカダミアミルクが喉を優しく潤します。

このマヤ時代の古典的なカカオと香辛料を混ぜる、という組み合わせからヒントを得たちょっとおもしろいタルトレシピもご紹介。このちょっぴりトリッキー!?なチリー・チョコレート・マカダミア・タルトはなんと唐辛子入り!

タルト生地にもフィリングにも混ぜ込んだマカダミアの自然な甘みをチリフレークがいい具合に引き締めてくれる一品。スパイシーな香りが鼻腔を刺激し脳裏にいにしえの文明がよぎる…そんなおやつタイムの過ごし方もいいかもしれません。

❥マカダミアとハワイのお話

マカダミアナッツの故郷はオーストラリアだということは最初にお伝えした通り。ではなぜマカダミアというとハワイを思い浮かべてしまうのか?それはきっとおみやげの定番品「マカダミアチョコレート」のイメージが先行するからかもしれません。

マカダミアがハワイに渡ったのは1880年代、さとうきびの防風林用として移植したのがきっかけでした。その後食用としても注目されハワイでも商業生産をスタートしました。

ちなみに皆さんが思い浮かべるハワイのマカダミアナッツチョコレートの老舗といえば「ハワイアンホースト社」ではないでしょうか。実はマウイ島出身の日系3世、タキタニ・マモル夫妻が創業者。たまたま食べ合わせたチョコレートとマカダミアの相性の良さに気がついたご夫婦により世界で初めてマカダミアナッツチョコレートが作られ、その後爆発的な人気商品にまで成長したと言われています。そう、あの定番のハワイ土産を誕生させたのは日本人だったのですね!

ちなみにこのマカダミアチョコレート、自分で作るのもとても簡単ですからぜひとも挑戦してみてください。

まとめ

大昔から大変貴重なものだったという共通点があったこと、そして今現在も食す人々を幸せへと導いているマカダミアとチョコレート…時代を越えていまなお色褪せることのない魅惑のペアリングについてのちょっと面白いストーリーをご紹介してみました。バレンタインギフトとともにちょっとしたおこぼれ話、是非シェアしてみてはいかがでしょう♡

▶参考サイト
https://www.australian-macadamias.org/consumer/our-nut-hub/blog/why-macadamia-and-dark-chocolate-is-a-perfect-match-the-world-over
http://www.chocolate-cocoa.com/dictionary/history/world/w01_a.html

マカダミアナッツはオーストラリア原産!でもなぜハワイが有名?

(参考図書)
『チョコレートの文化誌』八杉佳穂著 世界思想社 2004
『チョコレートの世界史』武田尚子著 中公新書 2010

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