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マカダミア農園の仲間達

今回のコラムではオーストラリアの東海岸にて、農園で活躍する仲間達を皆さまにご紹介します!マカダミアが私達の口に届くまでに実にたくさんの人や生き物の取り組みと想いが込められていること、さらにはオーストラリア産マカダミアがなぜプレミアムなのか、その理由がきっとお分かりいただけると思います。さぁ、早速農園の中へ入ってみましょう!

マカダミア農園の仲間達

今回のコラムではオーストラリアの東海岸にて、農園で活躍する仲間達を皆さまにご紹介します!マカダミアが私達の口に届くまでに実にたくさんの人や生き物の取り組みと想いが込められていること、さらにはオーストラリア産マカダミアがなぜプレミアムなのか、その理由がきっとお分かりいただけると思います。さぁ、早速農園の中へ入ってみましょう!

6千万年前。私達には想像もつかないほどずっと、ずっと昔。

6千万年前。私達には想像もつかないほどずっと、ずっと昔。マカダミアはオーストラリアの大自然の中で生まれました。

現在オーストラリアには800戸以上もの生産者がマカダミアの生産に携わっていて、これまで以上の多くの人がマカダミア産業に携わっています。どの農園も環境への意識が高く、持続可能な未来を目指しクリーンな農法にこだわり安心で安全な品質を維持しています。また、現状に甘んじることなく良質なマカダミアを安定して供給できるよう日々研究や改善にも力を注いでいます。このオーストラリアのマカダミアナッツ農園全体で目指している「自然と共存するクリーンな農法」に実は生き物達が大切な役割を担っていることをご存知でしたでしょうか?

バイオロジカル・コントロール

農作物を生産する際、害虫駆除には主に化学合成農薬が利用されてきました。しかしながら農薬の与える生態系への悪影響や環境破壊、さらには食べる私達の身体への影響に年々意識が向き、より安全な農法へのニーズが高まってきているようです。

オーストラリアのマカダミア生産者の多くは自分たちの大地を再生、維持する為、ひいては地球全体の未来を見据え、このクリーンな農法に取り組んでいます。多くのマカダミア農園では害虫を駆除するために昆虫らの力を得ているそうです。そんな農法にとっても役立っている彼らをまずはご紹介!

タマゴヤドリバチ

体長わずか0.3〜1mmの小さな、小さな寄生蜂。固いナッツに穴をあけてしまう害虫にタマゴヤドリバチが寄生することで害虫被害を防いでいるとっても大切な役割を持つ働き者。全体の約7割の生産者の方々に採用されている生物農薬の一つで、写真のように蜂の卵を付着させたレシートのような紙を専用のホッチキスでマカダミアの葉に付着していくのだとか。あるファームでは実に6万本の木に7千枚もの紙を数人のスタッフが手作業でつけているそうです。虫たちで虫たちをコントロールする。これは環境にとってもずっと良いことです。自分たちの手で農園を守り抜いていく姿勢から、クリーンな農法への確固たるプライドとポリシーが伺えます。

さてさて、農園にはまだまだ働き者の生き物がいる様ですよ。確かに、あたりを見渡すと高い木の上に大きな巣箱があることに気が付きます。何が住んでいると思いますか??

正解は…

フクロウ

先ほどの写真は収穫期に落ちた実がネズミに荒らされないよう、天敵であるフクロウを飼っている巣箱の様子を写したものでした。この巣箱もたくさんの農園で見つけることができるようです。また、野生のタカやコウモリの力を借りながらマカダミアの実を狙う小動物を駆除しているファームも。そのタカやコウモリ等が自然と棲み着いてくれるようにファームの環境全体を整え、自然の生態系にできる限り敬意を払うこともまた高品質なマカダミアを生産していく上で重要なポイントなのです。

受粉

9月、南半球には春が訪れます。マカダミア農園には一面に真っ白い花が咲き誇り、甘い香りで一帯は満たされます。

思いっきり深呼吸をしたくなる、華やかで美しい季節。

マカダミアの花は長さ30cmほどに100〜300個、総状花序(そうじょうかじょ)につきます。

ちなみに花序(かじょ)とは枝上における花の配列状態のこと。茎の主軸の先端が成長しながら、側面に花芽を作ります。1つの花序には約200個前後の(100〜300)小花が付き、開花は花序の枝に近い部分である基部から始まり、先端部へと開花していきます。

多くの花は午前中に開花するようですよ。農園中の花々がレースの様に可憐に風に舞う様子…想像するだけでもため息がでてしまいそう。

この静かな農園でよく耳を澄ましてみましょう。何か聞こえてきませんか?この音は花から花へと飛び回るミツバチの羽音…そう、最後にご紹介する農園の仲間は…

ミツバチ

このミツバチ達もマカダミアの受粉という大切な仕事を手伝う働き手の一つ。

箱の入口を見ると小さな蜂がせわしなく出入りしています。オーストラリアでは写真のように受粉目的でハチの巣箱を設置している農園が多数あります。

サイズは普通のミツバチの3分の1程度の大きさで針はなく、刺される心配はありません。体が小ぶりな故、花序に咲く小さな花から花へと潜り込むことができるのです。マカダミアは自家受粉する場合もあるそうですがほとんどの場合、ミツバチなどの訪花昆虫の働きで結実しマカダミアナッツの実ができます。

 

ちなみに40~50の花あたり、最終的にナッツの実として成熟するのはわずか4~15個ほど!

夏に油分をしっかりと蓄え、秋には見事なほどにぷっくりと成長した実がたわわに連なり、収穫期を迎えるマカダミア。このように様々な過程をたどりながらギュッと恐縮された極上のナッツが私達の元へ届くのです。

まとめ

一粒のマカダミアが私達の元にとどくまでに多くの生き物が関わっていることがお分かりいただけましたでしょうか。

どの生産者の方々も持続可能な生産の実現の為に真摯に向き合いながら本当に健康に良いものを作り出したい、という強い情熱を持って日々取り組んでいます。

農家の方々に共通するのは「マカダミアを栽培することは、自然と共存すること。そして自然のサイクルに逆らわずに積極的に環境を維持すること自体が我々の人生の喜びにも繋がっている」という生き方そのものへの信念。この一途な想いとたくさんの生き物達の自然な働きがオーストラリア産マカダミアの美味しさや品質の高さへとつながっているのだと実感していただけたら幸いです。

そして次にマカダミアを噛みしめるとき、海の向こうでひたむきに生産している方々や雄大な大地が皆さんの瞼にも浮かんできたら…こんな素敵なことはありません。

 

■参考サイト

(生物農薬)

https://www.australian-macadamias.org/consumer/sustainability

https://eco-word.jp/html/01_seitaikei/se-22.html

https://www.foodingredientsfirst.com/news/conscious-indulgence-highly-sustainable-macadamia-nut-market-forecast-for-growth.html

https://www.australian-macadamias.org/consumer/you-wont-beelieve-how-macadamia-farmers-are-helping-to-support-australian-bees

(サステナブルな農法について)

https://www.australian-macadamias.org/consumer/our-nut-hub/meet-our-growers/gary-donaldson

https://australian-macadamias.jp/column/macadamia-farm-report

https://australian-macadamias.jp/event-news/press-event-2015-report-vol1

https://australian-macadamias.jp/sustainability

https://trade.australian-macadamias.org/ja/national-residue-survey-macadamias-2018-19-2/

https://trade.australian-macadamias.org/ja/how-australian-grown-macadamias-are-meeting-the-sustainability-demands-of-the-conscious-consumer/

https://australian-macadamias.jp/column/beauty_event

https://australian-macadamias.jp/event-news/press-event-2015-report-vol2

(総状花序についてこちらの記事より一部抜粋)

https://australian-macadamias.jp/column/macadamia-flowers

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