マカダミアの木が成熟し、最大収穫量を迎えるまでに、10年から15年かかることもあります。成熟した木は12から15メートル程の高さまで伸び、キラキラ光る濃い緑色の葉を茂らせます。

マカダミアの木は主に、亜熱帯な気候が特徴的なニューサウスウェールズ北部、そしてクイーンズランド南東部で多く栽培されています。最近では、ブンダバーグ地方での栽培も急速に増えています。

これらの場所には、オーストラリア原産のマカダミアを育てるために最適な環境が整っています。マカダミアの成長と生産性に影響する最も重要な環境要因は気温です。マカダミアの生育に最適な気温は20℃〜25℃と言われています。

それぞれの枝に、白やピンクの長く繊細で甘い香りのする花を咲かせます(総状花序)。40~50の花から最終的にナッツの実として成熟するのは4〜15個です。オーストラリアの春のはじめ頃(9月〜)に開花が始まり、初夏(12月〜)にはナッツが育ち始め、そして秋のはじめ頃(3月〜)になると、ふっくらとした緑色のナッツの房へと成長します。

ナッツは、硬く木質な殻で覆われた状態で育ち、殻の外側は緑茶色の繊維性の皮で守られています。殻の硬化は12月初旬から始まり、12月下旬から1月にかけて油分を蓄積していきます。その後、3月から9月にかけて成熟した実は地面へと落ち、専用の収穫機で定期的に収穫されます。

マカダミアの繊維性の外皮は、実を乾燥させるために収穫から24時間以内に取り除かれます。外皮は、通常オーガニックなマルチング材として再利用されています。幸いなことに、中の硬い殻のおかげでナッツが落下しても貴重な中身は守られます。

最終的な製品の品質向上のためにも、乾燥はマカダミアの生産過程において非常に重要なステップです。収穫時、ナッツには30%もの水分量が含まれています。乾燥過程は3週間程かかる場合もあり、実の水分量を1.5%程まで減少させます。この過程を通して、実は殻の中で縮むので、実を傷つけることなく殻を割ることを可能にします。

殻割り機は、中の実を傷つけることなくマカダミアの硬い殻を割るために開発されました。これらの機械には、固定された刃と切刃、もしくは殻を潰すためのローラーと底板が搭載されています。

ナッツが殻を剥かれるまでの過程

マカダミアの種まきから収穫まで

マカダミアナッツの種まき、発芽の様子、木が成長して花が咲き、結実して収穫するまでの姿を分かりやすい動画でご覧いただけます。

マカダミアナッツの生産工程

1. ナッツが落ちる 2. 収穫 3. 脱穀(緑の外皮をとる) 4. 乾燥 5. 殻割りと選別 6. ロースト 7. 包装

農場で収穫された後、マカダミアナッツはどうなるのでしょう?プロセスは非常にシンプルです。農場から、収穫したばかりのマカダミアナッツが地元の加工業者に届けられます。到着すると「シェル」と呼ばれる茶色く硬い殻がついたまま軽く乾燥させます。それからシェルにヒビを入れ「カーネル」と呼ばれる白いクリーミーなナッツの部分とシェルを選別します。

貴重なシェルは、処理工場の電源を含む様々なことに無駄なく利用されます。美しく選別されたカーネルはサイズごとに分けられてパッケージ化されます。農場を出発してから24時間以内に梱包され、オーストラリア及び世界中に出荷される準備が整います。このビデオでは加工工場での殻割りと選別の様子をご覧いただけます。