マカダミア・モーメント:ミンディー・ウッズの物語
今回のコラムでは、ウィジャブル・ウィアブル族のバンジャラングの女性であり、「カルカラ・バイロン・ベイ」のオーナー、そして『マスター シェフ オーストラリア 2022』トップ10ファイナリストでもあるミンディー・ウッズ氏に特別なマカダミア・モーメントについて語っていただきました。
まずは、世界中でお気に入りの食事場所はどこですか?
私が世界で一番好きな食事場所は、家族と一緒に過ごすビーチ。
釣りをしたり、ピピ貝を採ったり、焚き火で料理をして海辺でシーフードを楽しむ時間…それらが私にとっては最も大切で、思い出深く、世界にこれ以上の幸せはありません。
では、最近特に好んで使っている食材は何ですか?
ノーザンリバーズ地域の豊かな地元食材を探求することに、今は一番ワクワクします。新鮮な季節の果物や野菜、天然のシーフード、オーガニックで放牧された良質なタンパク質、そして近年アクセスしやすくなってきたネイティブ食材の数々などです。
何千年もの間、私たちバンジャラングの祖先にとって伝統的な食の源であったこの土地は、現代においても最高品質のプレミアム食材を供給し続けています。地元の農家や生産者が提供する食材は、間違いなくオーストラリアの誇りだと思っています。
自然のリズムに合わせて食べて料理することで、食材と風味の魅力を最大限に引き出されるのです。それこそが、私にとってなによりエキサイティングなことなの。

レシピやメニューを考える時、どこからインスピレーションを得ているのですか?
私たちの伝統的な暦には6つの季節があり、自然から得たインスピレーションでメニューを考えることが大好き。ちょうど考えている時に、実をつけたり花を咲かせたりしているネイティブ食材や、旬を迎えているシーフードを選んだり、自然と調和しながら料理を作ることは、メニューを構築するうえで最も理想的な方法だと思っています。
メニュー全体で自然を映し出し、反映させることは、大地とのつながりを感じる素晴らしい方法でもあると思っています。
では、初めてマカダミアを食べたときのことを覚えていますか?
もちろん、覚えています!マカダミア(ブッシュナッツ)は、バンジャラング語で「Gumbar」(ガンバ―)と呼ばれていて、私が子どもの頃、叔母たちはマカダミア農園で働いていたので、祖母の家の下にはいつもマカダミアナッツの袋がありました。
子ども達が何人かで祖母の家の下のコンクリートの床に座って、小さな指をつぶさないように必死でハンマーやレンガでナッツを割っていました。私たちの仕事は、ジャムの瓶いっぱいに「Gumbar」(ガンバ―)を詰めること。でも、その途中で少し…いや、たくさん…食べたりしてました。
一粒一粒のナッツを取り出すのはとても手間がかかったけれど、それでも私たちはその時間を心から楽しんでいたのを覚えてます
“Gumbar (ガンバ―)とは、マカダミア(またはブッシュナッツ)を意味する
バンジャラング語の伝統的な名前”

今、仕事以外で一番好きなことは?
仕事以外で一番好きなことは故郷で過ごすこと。時間があるときは必ず自分の地元に足を運んでいます。そこにいれば、過去とつながり、これからの方向性を見つけるきっかけにもなるから。それは癒しの時間であり、同時にインスピレーションを得る時間でもあるの。

もし自分をアイスクリームに例えるなら、何のフレーバーだと思いますか?
アイスクリームは大好き!そうですね…きっとフルーティーでクリーミー、そして少しナッティなフレーバーになるかな。おそらく「ホワイトチョコレートとマンゴーのミックスにマカダミアを添えたフレーバーになりそうですね。
まとめ
今回のインタビューはいかがでしたか?いつの時でも、家族と過ごした時間の中には食べ物の記憶は深く刻まれているもの。このインタビューを通して、ミンディー・ウッズ氏の料理に込められた思いや、その背景にある文化や家族の記憶を垣間見ることができました。
私たちの食の選択や創造性は、ルーツや経験に深く結びついています。オーストラリアの豊かな大地で育つマカダミアナッツは、彼女の料理にインスピレーションを与え、食卓に笑顔とつながりをもたらしているのです。
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